
アジアを震撼させた歴史的事件を現代の視点から再解釈した極上のサスペンス・アクション・エンターテイメント『ハルビン』のジャパンプレミアが6月27日に都内映画館で実施された。登壇したのは主人公アン・ジュングンを演じるヒョンビン、伊藤博文を演じるリリー・フランキー、そしてウ・ミンホ監督。日韓のスターが並ぶ豪華なお披露目となった。
会場の熱気が一気に高まる中、日本の観客に向けて監督は「 お会いできてうれしいです」と挨拶。続けてヒョンビンは「こんにちは(日本語で)。久しぶりに皆さんと映画館でお会いできて嬉しいです。今日が皆さんにとって良い思い出になれば嬉しいです」と待ち望んでいたファンに喜びを伝え、続けてリリーも「平日の昼間にたくさん集まっていただきありがとうございます。すごくダイナミックで素晴らしい映画です。久しぶりにヒョンビンさんも日本に来てくれたので、皆さん楽しんでください」と挨拶し、大きな拍手で迎えられた。
韓国での公開から約6か月が経ち、日本ではいよいよ来週から公開となる本作。日本公開への想いを監督は「この映画はみなさんがご覧いただいたとおり、大韓義軍の物語です。日本での公開はとても大きな意味となります。観てくださった皆さんがどのように感じてくださるのかワクワクしています」と語ると、ヒョンビンも同様に「本作は日韓の歴史的な事件を描いた作品です。観客の皆さんがどのようにこの作品をみてくださるのか、緊張しています」と心境を明かした。そんな2人に応えるようにリリーも「歴史を題材とした作品ですが、なによりも日韓両方で公開されることが一番平和の象徴だと思います。エンターテイメント映画として、この作品を楽しんでいただけると嬉しいです」と笑顔をみせた。
監督は本作に取り組んだきっかけを「元々アン・ジュングンに常に関心がありました。韓国では彼についてのコンテンツがたくさんあり、書店でその自叙伝を読んだら、今まで知らなかった人間的な苦悩を抱えていた人物だとわかりました。その中には日本軍の捕虜を助けたなど、知らない部分がたくさんあり、好奇心を持つようになりました。なぜ彼がハルビンへ行って大きなことを果たそうとしたのか、また彼の同志への想いを描きたいと思いこの作品を作りました」と明かした。
ヒョンビンとリリーは出演を決めたきっかけを聞かれると「(ヒョンビン)韓国ではアン・ジュングンの存在感はとても大きいです。しかし彼も一人の人間として多くの感情を抱えていたので、それらを映画を通して見せたいと考えました。そして監督が伝えたいことにすごく誠意を感じました。彼は常に『意味のある映画を作ろう』と仰ってくれたから、一緒に作品を撮りたいと出演を決めました」「(リリー)最初に脚本をいただいたときに素晴らしいと思いました。また監督の大ファンで長編作品をほとんど観ていました。そしてヒョンビンさんの作品もほとんど観ていました。なので僕に限らず、皆さんもこのオファーを受けたら断らないはずです」と冗談を交えつつ、二人への想いを明かした。
本作の見どころの一つである映像美。そのためにモンゴル・ラトビアといった海外ロケも敢行されたが、雪原や砂漠といった大自然の中での撮影は過酷だったのでしょうか?という質問に対してリリーは「氷の上とかすごくない?」とヒョンビンに話を振ると「この映画の撮影前に監督から宣戦布告がありました。当時は国を回復するために苦労をする人が多くいたから、私たちはカメラの前で簡単に撮影してはいけない。だから俳優・スタッフに覚悟を持つようにと事前に伝えられました。実際の撮影中は、つらいという気持ちよりもこの時代はこのようなことを考えていたんだろうと演技の上で助けになりました」と過酷な現場がむしろプラスになったと語る。
リリーは韓国での撮影に1人で挑んだことに対して「共演者もスタッフもみんな優しくしてくれました。監督はエネルギッシュで優しくて頼もしかったです。そしてヒョンビンさんは、ご存じの通りジェントルで優しかったです。」続いてヒョンビンの優しいエピソードを披露。リリー以外全員韓国人という空間でご飯を食べていた際、日本人はリリー一人だからと隣に座ったヒョンビン。韓国語で会話が飛び交うため、リリーは黙っているとヒョンビンがテーブルの下で唐突に手を重ねて『Lily、are you ok?』と気にかけてくれたそうだ。リリーは観客に向かって「あなたたちそんなことされてみなさいよ!」と完全に射抜かれたことを告白。それに対してヒョンビンは「元々リリーさんの大ファンだったから、少し下心もありました」と相違相愛なことを明かし、会場は笑いと羨む雰囲気で包まれた。
つづいてSNSでファンから寄せられた質問は、韓国の撮影現場でのご飯。美味しいとの噂がある韓国のケータリングについてリリーは「キムチだけでも何種類もありました。常においしい韓国料理が食べられる空間でした」と大絶賛。撮影現場でのホスピタリティについて監督は「優先順位の1位は美味しいご飯。現場ではみんな全身全霊だから、精神的にも身体的にも疲れています。だからご飯が美味しくなかったらみんな怒っちゃうでしょ?現場での美味しいご飯とその時間は絶対守るようにしています」とこだわりを披露。そんな撮影現場だからこそ、ヒョンビンは「俳優陣・スタッフ陣とは、劇中のような絆が芽生えていきました」と振り返った。
本作の魅力を一言で表すと?と聞かれるとリリーは「映像美もダイナミックさもある、素晴らしい映画です」と答え、そして監督は「韓国と日本の俳優たちの素晴らしい演技。動画配信サービスの時代だけど、劇場で体験するべき映画です」と一言。最後にヒョンビンは「ストーリーはとても難しくてつらいかもしれないけど、一歩一歩信念をもって進めばいい未来が待っている、という希望を届けてくれる映画です」とそれぞれ作品の見どころとともに答えた。
最後にリリーは「お2人とは今後も一緒にいろんな仕事をしていきたいです」とラブコールを送り、それに応えるようにヒョンビンも「このようにジャパンプレミアをするうえで大きな役割を担ってくれたのがリリーさんです。韓国で公開された時は、彼が韓国に来てくれて一緒にプレミア上映をしました。その時に日本でこういったイベントがあったらぜひ一緒に行きましょうと約束しました。その約束を今日果たすことができました」と念願が叶ったことを報告。監督も「リリーさんの大ファンだから、現場で直接見ることができたのは驚くべき経験でした。彼は伊藤博文以上の存在感でした。改めてお礼を言いたいです」とリリーへの熱い想いを伝えイベントを締めくくった。
<作品概要>
製作:HIVE MEDIA CORP 『ソウルの春』
監督:ウ・ミンホ(『KCIA 南山の部長たち』『インサイダーズ/内部者たち』)
脚本:キム・キョンチャン、ウ・ミンホ
撮影:ホン・ギョンピョ『パラサイト 半地下の家族』『ベイビー・ブローカー』
出演:ヒョンビン「愛の不時着」『コンフィデンシャル:国際共助捜査』、パク・ジョンミン『密輸 1970』
チョ・ウジン『インサイダーズ/内部者たち』、チョン・ヨビン「ヴィンチェンツォ」
パク・フン『ソウルの春』、ユ・ジェミョン「梨泰院クラス」、イ・ドンウク「トッケビ ~君がくれた愛しい日々~」
リリー・フランキー『万引き家族』、チョン・ウソン(特別出演)『ソウルの春』
2024年/韓国/114分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/映倫G/字幕翻訳:根本理恵
原題/하얼빈 HARBIN
韓国公開日 2024年12月24日
ⓒ 2024 CJ ENM Co., Ltd., HIVE MEDIA CORP ALL RIGHTS RESERVED
提供:KADOKAWA Kプラス MOVIE WALKER PRESS KOREA
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
公式サイト harbin-movie.jp 公式X https://x.com/harbin_movie
7月4日(金)新宿ピカデリーほか全国公開






2025/06/27 22:32 配信
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