元「NCT」テイル、“脱退”の背景を振り返る

昨年の8月28日。韓国の人気アイドルボーイズグループ「NCT」のメンバー、テイルがグループから脱退した。万人から人気を集めたアイドルの突然の脱退の背景には、何があったのだろうか。

 この日、テイルの所属事務所であるSMエンタテインメント(以下、SMエンタ)は、SNSに「テイルが性犯罪に関する刑事事件で訴えられた事実を確認した」と、彼の脱退ニュースを知らせた。SMエンタ側は、「事実関係を把握した中、該当する事案が非常に厳重だと認知した」とし、「当社のアーティストが物議を醸した点について、深くお詫びする」と伝えた。

 光のような脱退ニュースに、関心が向いた。テイルの疑いは何なのか、明確に明かされていない状況で所属事務所が異例的に先に公知を出し、脱退を知らせたからである。以降、事件の概要が明かされていったテイルの疑いに、ファンたちは驚愕した。彼の容疑は、集団性暴力による特殊準強姦だった。

 テイルと共に性犯罪に加担したのは2人。知人のイ某氏とホン某氏だった。3人は昨年6月13日未明の4時頃、ソウル・バンポ(盤浦)洞にあるイ氏の自宅で酔っ払った中国人女性A氏を性暴行した。

 検察によると、テイルらは犯行当日の未明2時33分頃、イテウォン(梨泰院)でA氏と偶然出会った。A氏が酔っ払うと、すぐに彼らは彼女をタクシーに乗せてイ氏の自宅へ移動し、犯行におよんだ。翌朝にはA氏を再びタクシーに乗せ、違う場所へ送った。この過程で、ホン氏はイ氏に「タクシー、ちょっと遠くで乗せろ、別の場所だと思われるように」という内容のメッセージを送った。

 検察はこれについて、「わざわざ被害者が外国人という点を利用して、犯行場所を覚えておけないようにしたり、警察が追跡できないようにしようとする意図があったと思われる」と指摘した。

 その後、性被害に遭ったことを認知したA氏は警察に通報し、ソウル・バンポ警察署は防犯カメラ分析の末、犯人たちの身元を特定した。そうする中、イ氏とホン氏は昨年8月20日付で自白書を提出し、テイルはその月の28日に自白書を提出した。これについて警察は、「事件後2か月間、警察が地道に追跡して被告人を特定し、家宅捜索を進行した」とし、「自白書という名の書類を提出してはいるが、このような部分を法律で決めた本当の意味の自首だと見ることができるか疑問」と意見した。

 1審で裁判部は、テイルと知人2人にそれぞれ懲役3年6か月を宣告し、法廷拘束した。裁判部は、「罪質が非常に悪く、被害に遭った外国人は慣れない場所で旅行する中、犯行に遭い精神的に大きな苦痛を得たと思われる」とし、「被告人たちが初犯であり、被害者と合意して被害者が処罰を望んでいないという点を有利な状況と斟酌する」とした。

 彼らが主張する“自首”については、「自首の時点で客観的証拠が収集されており、被告人たちの素性は把握されていて、家宅捜索以降自首に至った。酌量減軽して判決を宣告する」とし、「刑の任意的減免事由では不可」と判示した。

 一方、テイルは1審の判決が出てから6日後の先月16日、「刑が重い」と抗訴状を提出した。イ氏とホン氏も控訴した。検察も犯罪に比べて刑がとても軽い、と控訴した状態だ。

2025/08/28 15:08 配信
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