【生き石か、死に石か。人生未定のど真ん中。
その石の名を「未生~ミセン~」という】



あらすじ


幼い頃から棋士を目指していたチャン・グレは、父の死後道をあきらめ、26歳になった今も就職できずにバイト生活をしていた。
しかし、グレを心配した母のツテで、大手総合商社にインターンとして入社することに。社員生活になじめないグレは遅れをとっていたが、就職を決めるプレゼンに、同期のハン・ソギュルとチームを組み合格点を獲得する。晴れて2年間の契約社員として入社し、営業3課に配属されるのだが、そこには型破りなオ課長がいた。社員生活は波乱万丈の予感から始まったのだった。



【出演者情報】


チャン・グレ(26歳の契約社員。囲碁の天才と言われていた)= イム・シワン
オ・サンシク(営業3課課長・グレの上司)= イ・ソンミン
アン・ヨンイ(グレの女性同期) = カン・ソラ
チヤン・ペッキ(グレの同期)= カン・ハヌル
ハン・ソギュル(グレの同期)= ピョン・ヨハン



【チャン・グレという「時計の針」が、ドラマをどんどん展開させる?!】







原作がウェブ漫画ということで、ストーリーは、どこか荒唐無稽、ありえない展開もあるのですが、それでもこのドラマにハマるのは、グレの自身の成長を軸に、彼を囲んでいる同僚や上司のドラマが秀逸だからです。


自殺者も出るなど、社会問題にもなっている韓国の学歴社会。主人公チャン・グレは、この「社会」へ、「囲碁の世界で生きてきた才能」だけを持って、文字通り飛び込んでいくことになります。


彼自身も、もちろん成長していきますが、その成長が時計の針のように、周りの人物たちの時間を動かしていくのです。


例えば、上司のオ・サンシクは、昔自分を慕っていた契約社員にグレを重ねて、何かと彼を助け、結果的に自分を救います。


同僚のチャン・ペッキは、自身と比べて学歴もない仕事もできないグレを馬鹿にしながら、その誠実さや実直さに感化されていき、いつの間にか自分と向き合い始めます。自社の会長でさえ、チャン・グレがきっかけで会社を去ることになる。すべてをクリーンにしていきながら、「生き石」になっていくチャン・グレに、いつの間にか目が離せなくなるのです。



【名言を生んだ、オ・サンシクの妻。そこに生きる力がある。】


韓国ドラマは名言の宝庫ですが、このドラマでも唸るセリフが続出でした!


私の一押しは、オ課長がグレを社員にするために、尽力するかどうかを妻に相談した時の、妻の一言。彼は過去、部下である契約社員が昇進できず自死したことに傷ついています。


「俺がもう一度、人を助けていいのかな」
「あんたは、過去に戻っても同じことをするだろうし、それが正しいと思う。」
この一言!普段は口煩く文句ばっかり言うカミさんに、ガッツリ掴まれました!



【「未生」であることは怖くない。今、扉を開こうとしている人に観てほしい!】


過去を打ち明けたグレに先輩が言う言葉。


「俺たちは成功とか失敗ではなく、死ぬまで扉を開け続けていくんだと思う」
パワハラを受け続けても、
「心を閉じた人へ思いを伝える方法は、学校では教わらなかった。だから、がむしゃらにやってみることにしたの」と、言い切る女性同僚。


人生を歩くには、沢山の扉を開ける必要があるけれど、迷った時は思いっきり押し開ける。


その勇気をくれるドラマです。





2020/01/01 12:00 配信
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