7月11日より全国で公開が始まった海洋クライム・アクション『密輸 1970』の公開記念舞台あいさつが、7月13日(土)東京・新宿ピカデリーで行われ、リュ・スンワン監督と密輸王クォン役のチョ・インソンが登壇した。また、韓国での活動経験もある俳優の大谷亮平がスペシャルゲストとして登場し、映画の感想や韓国活動時の思い出などを語った。





映画を観たばかりで熱気冷めやらぬ観客の前に現れた、リュ・スンワン監督とチョ・インソン。監督が「蒸し暑いなかこうして映画を観に来ていただいてありがとうございます」と話すと、チョ・インソンは「お会いできてうれしいです。劇場をいっぱいにしていただきありがとうございます。今日は素敵な時間を過ごせればうれしいです」と挨拶。





日本には旅行でもよく訪れているというチョ・インソン。「このあと大阪でファンミーティングを予定しているのですが、その合間のタイミングで、監督とともに東京で、そして劇場で皆様とご一緒することができてとてもうれしく思っています」と喜びを伝えた。





リュ・スンワン監督が千葉真一や日本のアクション映画が好きだということをMCから振られると、監督は「以前、千葉真一先生にお会いできてとても光栄に思っていたのですが、数年前にお亡くなりになられてとても胸が痛みました。千葉真一先生の映画は素晴らしいアクションが多いですが、中でも『殺人拳シリーズ』が大好きです。でも、『密輸 1970』に直接影響を与えたのは、日本の70年代の作品で、女性が主人公の復讐劇から影響を受けました。オールドファンの方は記憶されていると思いますが、『修羅雪姫』と『女囚さそり』シリーズがとても好きです。この映画で使用されている原色的な照明の使い方やシーンの転換などはそれらの作品の影響が大きいです。それからパク・ジョンミンさんが演じたドリのヘアスタイルや衣装は深作欣二監督の『仁義なき戦い』に登場するヤクザの姿から影響を受けて作っていきました」と背景を説明した。





アクションシーンについて、監督は「チョ・インソンという傑出した俳優がいたからこそ可能だったと思います。前作の『モガディシュ脱出までの14日間』でご一緒しながら、私は彼が持っている能力をすでに見ていました。その能力を映画の中でどこまで引き出すことができるのかということを絶えず考えながら作っていました」と話し、チョ・インソンは「この映画を観ていただければわかりますが、ホテルの中でのアクションシーンもありますが、何よりも、これまで誰も挑戦したことのない水中の海洋アクションシーンというものがありますが、やはり大変だったのは地上のアクションシーンよりも、この水中のアクションシーンでした。水の中の浮力と戦いながらアクションシーンをやらなければならなかったので、水の中でアクションをされた俳優の皆さんは大変だったと思います。でも、それを素敵に演じられたことで、このような結果物が得られたのではないかと思いますし、何よりケガすることなく撮り終えることができて良かったと思います」と振り返った。













ここで、スペシャルゲストである俳優の大谷亮平が登場。監督とチョ・インソンに花束を手渡した。映画を観たという大谷の第一声は、「めちゃくちゃ面白かったです。水中アクションとか、監督がお得意のアクションシーンはものすごく見ごたえがあったんですけど、結構一人一人出てくる登場人物が絶望的じゃないですか。すごくみんな追い込まれていって。なのに、見終わった後の爽快感というか、後味が良いというか、思い返すと一つ一つのシーンが大変なので気持ちが沈みがちなんですけど、音楽とかファッションとか監督が作られる世界観で、最後は気持ちがすっきりとしたエンディングで素敵な映画だと思います」と一気にコメント。





大谷の韓国での活動の話になると、大谷は「韓国語の勉強をするのですが、普通の勉強では面白くなくて」と、韓国ドラマをテキストにすることになったと振り返り、それがチョ・インソンが主演のドラマ「春の日」だったという。「それを題材にスタートしました。あの時のチョ・インソン さんの役がちょっと不良っぽい役だったので、めちゃくちゃ難しくて...でもまだいろいろその時のセリフは覚えています。実際にそのセリフを私生活で使ったこともあります」と明かすと、チョ・インソンは「『春の日』というドラマは日本のドラマ『星の金貨』が原作なんです。そのようなご縁もあって、ここでこうして出会えたのではないかと思います」と笑顔を見せた。









最後にチョ・インソンは「こうして映画が好きな観客の皆さんと劇場でお会いできることは僕にとって一番うれしいことです。この映画は暑い夏にぴったりだと思います。韓国もそうですが、日本もとても蒸し暑いですよね。なので、暑い夏を『密輸』で涼しく過ごしていただけたらうれしいです」と伝え、監督は「皆さんはこれから映画の宣伝マンとなっていただいて、日本で公開されている間は、周囲のありとあらゆる家族、親戚、友だちにも宣伝をしていただければと思います」と笑いを取って締めくくった。














【STORY】
1970年代半ば、韓国の漁村クンチョン。海が化学工場の廃棄物で汚され、地元の海女さんチームが失職の危機に直面する。リーダーのジンスクは仲間の生活を守るため、海底から密輸品を引き上げる仕事を請け負うことに。ところが作業中に税関の摘発に遭い、ジンスクは刑務所送りとなり、彼女の親友チュンジャだけが現場から逃亡した。 その2年後、ソウルからクンチョンに舞い戻ってきたチュンジャは、出所したジンスクに新たな密輸のもうけ話を持ちかけるが、ジンスクはチュンジャへの不信感を拭えない。密輸王クォン、チンピラのドリ、税関のジャンチュンの思惑が絡むなか、苦境に陥った海女さんチームは人生の再起を賭けた大勝負に身を投じて行くのだった…。





監督:リュ・スンワン 『モガディシュ 脱出までの14日間』『ベテラン』
出演:キム・ヘス 『国家が破産する日』、ヨム・ジョンア 「SKYキャッスル~上流階級の妻たち~」
キム・ジョンス 『工作 黒金星と呼ばれた男』、コ・ミンシ 『The Witch 魔女』
チョ・インソン 『モガディシュ 脱出までの14日間』「ムービング」、パク・ジョンミン 『ただ悪より救いたまえ』、
脚本:リュ・スンワン、キム・ジョンヨン、チェ・チャウォン 製作:外柔内剛
提供:KADOKAWA Kプラス、MOVIEWALKER PRESS KOREA 配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
【原題:밀수/英題:SMUGGLERS/2023年/韓国/韓国語/129分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/字幕翻訳:根本理恵】
公式サイト mitsuyu1970.jp
公式SNS(X) @mitsuyu1970
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2024/07/17 12:13 配信
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