
韓国観客動員数4週連続第1位を記録した(2025.4.22/KOFIC調べ)ヒョンビン主演のサスペンス・アクション大作『ハルビン』が、全国にて公開中。(配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス)
1909年─祖国独立という使命を胸に命をかけて、中国・ハルビンへ向かった大韓義軍アン・ジュングン(安重根)と同志たち。『ハルビン』は、アジアを震撼させた歴史的事件を現代の視点から再解釈した極上のサスペンス・アクション・エンターテイメント。
“劇場でしか体験できない映画を撮りたかった”
ウ・ミンホ監督が作品への熱い想いを語るインタビュー到着
7月4日の公開以来、大きな話題を呼んでいる映画『ハルビン』。日本公開プロモーションで来日した際に行われたウ・ミンホ監督のオフィシャルインタビューが到着した。
キャスティングのこだわりや、1日に1シーンしか撮れないほど過酷だった撮影エピソード、日本の観客に感じてほしいことなど、作品に込めた想いを語っている。すでに本作を鑑賞した人も、これから鑑賞する人も監督の言葉で『ハルビン』の世界をより深く味わえるはず。
——映画『ハルビン』を拝見し、歴史的な出来事を過度にドラマティックに見せないようにというウ・ミンホ監督の意図を感じました。史実とフィクションを織り交ぜながらどのように物語を作っていったのでしょうか。
この映画を作るにあたって一番重要だったのは、ヒョンビンさんが演じたアン・ジュングン(安重根)と大韓義軍の同志たちが心から思っていたことをどのように伝えるかでした。私自身が興奮し、彼らの真実の心を誇張して表現してしまうといけないので、なるべく心を落ち着けて、一定の距離を維持しようと努力しました。ですから、人物を大きくとらえるクローズアップもそれほど使っていません。
また、アン・ジュングンが成し遂げたことの裏には数多くの同志たちの犠牲と献身があったということを語りたかったので、そのために必要な架空の人物を加えました。それ以外でも、歴史的によく知られている事実はそのままにしながら、映画的な面白さを加味するようにしました。歴史的に記録された瞬間以外の知られていない部分については、自分の思い通りに創作することができました。
——ヒョンビンさん、リリー・フランキーさんを始め、名立たるキャストが出演しています。キャスティングする上でどんなところにこだわりましたか。
主人公のアン・ジュングンには固い信念があり、常に同志を信じています。私が見るところヒョンビンさんにも同じようなところがあります。とても信念が強い俳優だと思います。彼の中に、自分が信じるものに向かって休みなく歩いていく姿が見えました。また、周りの人に対する態度にも誠実さが感じられます。初めて会った時から、彼であればアン・ジュングンを表現できると思っていました。また、映画をご覧になるとわかりますが、非常に苦労の多い現場になることがわかっていました。ヒョンビンさんは、どんなに大変な状況になっても、少しも揺らぐことなく耐えられる俳優だと思いました。こうした理由から、絶対に彼でなければならなかったんです。現場で彼はどんなに大変なアクションシーンでもスタントマンを使わずに自分がやると言い張りました。私は俳優がけがをしたらいけないので、スタントマンを使ってもいいと思ったんですが(笑)。
私は俳優を見て「これまで見せてきた顔以外にどんな顔があるのだろうか」と考えることに喜びを感じます。一緒に作品を作るときも、まず、その俳優の外見から変えようとします。伊藤博文役のリリー・フランキーさんはもともと大ファンで、すごく尊敬する俳優ですが、彼も『ハルビン』のなかでは今までとは違う顔を見せてくれました。韓国にもリリーさんのファンがたくさんいますが、伊藤博文を演じているのが彼だと気付かない人が多かったです。
——映画の背景にぴったりな場所を探すため「地球を2周半するくらい」世界各地を回ったそうですね。撮影はモンゴル、ラトビア、韓国で行われたということですが、一番撮影が過酷だったのはどのシーンでしたか。
映画の序盤に登場したシナ山での戦闘シーンです。実際に雪が60センチくらい積もっていた場所で、1日に1シーンしか撮れないこともありました。濡れた服を着替えられないまま、次のシーンまで震えながら待っていた俳優もいました。悲劇的な歴史の一瞬をとらえなければならなかったので、メインキャストもエキストラもスタッフも、寒さの中、壮絶な思いで撮影しました。
——これから映画『ハルビン』を見る日本の観客にどのようなことを感じてほしいですか。
歴史的な事件を扱っていますが、そのことだけにこだわらず、映画的な面白さを楽しんでいただければと思います。最近は映像作品を配信で見ることが主流となっていますが、映画館で他の人たちの感情を感じながら、一緒に見るのが映画ではないでしょうか。今、そんな映画の力が、ちょっと弱くなっている気がしています。この映画では、俳優たちや撮影監督のホン・ギョンピョさんをはじめとするスタッフたち皆が「劇場でしか体験できない映画を撮ろう」という同じ思いを持ち、サウンドやビジュアル面のクオリティを上げるために力を注ぎました。テーマの面では、こういう悲劇が二度と起きてはいけないということを伝えたいです。
<作品概要>
製作:HIVE MEDIA CORP 『ソウルの春』
監督:ウ・ミンホ(『KCIA 南山の部長たち』『インサイダーズ/内部者たち』)
脚本:キム・キョンチャン、ウ・ミンホ
撮影:ホン・ギョンピョ『パラサイト 半地下の家族』『ベイビー・ブローカー』
出演:ヒョンビン「愛の不時着」『コンフィデンシャル:国際共助捜査』、パク・ジョンミン『密輸 1970』
チョ・ウジン『インサイダーズ/内部者たち』、チョン・ヨビン「ヴィンチェンツォ」
パク・フン『ソウルの春』、ユ・ジェミョン「梨泰院クラス」、イ・ドンウク「トッケビ ~君がくれた愛しい日々~」
リリー・フランキー『万引き家族』、チョン・ウソン(特別出演)『ソウルの春』
2024年/韓国/114分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/映倫G/字幕翻訳:根本理恵
原題/ハルビン HARBIN
韓国公開日 2024年12月24日
ⓒ 2024 CJ ENM Co., Ltd., HIVE MEDIA CORP ALL RIGHTS RESERVED
提供:KADOKAWA Kプラス MOVIE WALKER PRESS KOREA
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
公式サイト harbin-movie.jp 公式X https://x.com/harbin_movie
新宿ピカデリーほか全国公開中
2025/07/09 17:15 配信
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