韓国ドラマの未来はどうなる?1

「海外市場が答えです」

 最近会うドラマ制作会社の関係者たちが、みんな言う言葉だ。制作費は毎年上がるのに、広告市場は縮まって、今後は内需市場だけ眺めていては作品を作ることができなくなったという哀訴である。

[役割を増やして範囲も拡張]

 NewJeansなど、グローバルオンライン動画サービス(OTT)を通じて「イカゲーム」、「地獄が呼んでいる」などが世界的にヒットし、全世界的に韓国ドラマに関心がかなり大きくなった。しかし、見合う対価として制作陣と俳優などのギャランティーが天井知らずに上昇し、制作費も険しく上がる副作用を引き起こした。

 多くのドラマ制作会社は内需市場を脱し、海外へ目を向けた。過去に海外ビジネスが“版権販売”に留まっていたとしたら、今は範囲を拡げて現地レーベルを設立・運営して、韓国の制作陣が海外に出て直接制作に参加するなど、影響力を拡大している。

 韓国最大のドラマ制作会社である#スタジオドラゴンは、最近韓国でヒットした「私の夫と結婚して」の日本版を製作し、アマゾンプライムビデオの歴代最高視聴者数を記録した。またTBSとタッグを組んで作った、また別の日韓合作ドラマ「初恋DOGs」もある。

 スタジオドラゴンの親会社である#CJ ENMも、攻撃的にグローバル事業を拡げている。グローバルスタジオ「FIFTH SEASON」を通じて、ハリウッド作品を製作し、アジア系の創作者およびアジアのストーリーに基盤を持つコンテンツを発掘・支援するための、グローバルレーベル「ファーストライトストーリーハウス」も創設した。国内のエンタメ企業で初めてサウジアラビアのリヤドに中東法人「CJ ENMミドルイースト」も設立するなど、グローバル事業に拍車をかけている。

 また中央グループ傘下のコンテンツ制作会社であるSLLは、テレビ朝日と共にドラマ「魔物」を共同製作した。SBSのドラマ制作・流通専門会社であるスタジオSは、NTTドコモと吉本興業が共同設立した合弁法人NTTドコモスタジオ&ライブ(Docomo Studio&Live)と共に、日本版「ストーブリーグ」の制作に乗り出した。

[海外市場、韓国国内の不況を打開する突破口]

 韓国ドラマ制作市場は、数年目を迎えて困難を経験している。制作費が上昇した分、リスクに対するプレッシャーも大きくなったうえに、韓国ヒットしても、利益を払いにくく、ドラマ制作と編成が萎縮する悪循環が続いている。

 このような状況で、海外から聞こえる朗報は危機からの打開策になり得るという期待感が大きい。ドラマ制作会社の関係者は、「韓国市場が大きく萎縮した状況で、海外市場が新しい機会の場になるだろう」とし、「
単純にリメイクを越えて海外制作会社との共同制作などは、追加収益を新たにつくることができて、新しいビジネス・モデルになると期待される」と伝えた。

 ある韓国の文化評論家は、「Kコンテンツの高くなったブランド価値を活用して、多角的な収益モデルを作ることが重要」とし、「ただ海外進出が大手制作会社に集中しており、中・小制作会社の場合、独自に海外市場を切り開きにくいため、政府が足場の役割をしなければならない」と強調した。

韓国ドラマの未来はどうなる?2

2025/08/07 20:23 配信
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